6月27日(土)大泉学園駅近くの勤労福祉会館で、旭出学園でまえ教室「知的障害のある子の就労~選択肢を広げるために準備しておくこと」が開催されました。専攻科主任の臼井先生による講演でしたが、ダブル台風が関東に上陸とザワザワした日でしたので参加者が本当に来られるのか心配でもありました。当日キャンセルもありましたが25名ほどの保護者が参加されました。高校生や中学生の保護者以外に小学生高学年の保護者が多く参加されていました。中学からの進路やその先の社会参加については不安もあり情報収集の目的もお持ちのようです。事前に受けた質問にもどんな就労先があるのか、向き不向きや好きなことと仕事、障がいの受容についてなど多岐にわたっていました。その場でのご質問では、兄弟児の課題について、学校の選び方、高校卒業資格についてなどでした。全てに十分なお答えはできませんでしたが、ご家庭でのお手伝い(役割)や身辺処理や清潔さについてはご家庭でも幼いころから支援しながら継続してできるように意識していくことが大切ですし、できたことを褒められると意欲がわき、それが働くことや仕事につながることもあります。好きなことや好きなものがあることが生活を豊かにしてくれることは障害の有無に関わらず大事なことだとこの場でもお伝えしました。障害があってもなくても人とつながって学び合い、豊かな生活ができるように失敗からも学んで経験を積み上げていくことが学校の役割なのだと改めて思いました。雨天にもかかわらずご参加いただきありがとうございました。
さて今回は、「マカトン法の普及」についてのお話です。就学前のお子さんを対象に始めた「マカトン親子教室」も昨年で10年が経過しました。コロナ禍では対面での開催ができなくなり、2020年からはオンラインの教室に切り替えることで、全国各地からの参加者と画面を通しての教室が開催できるようになりました。この10年間で参加された親子のみなさんから学んだことは、指導法にしても考え方にしても私にとってはとても大きい学びでした。実践の現場がなければ学べないことは多々ありますし、学んだことを返すことができるのも実践現場です。音声言語だけに偏らない身振りサインとことばさらにシンボルを同時提示するマカトン法の使用によって、子ども一人ひとりが意思表示するための手段を得て、さらにやり取りを楽しむことができるコミュニケーションの基礎を身に着けることができるようになり、豊かに生活できる道につながる様子を実感することができました。子どもがことばを話そうとする、サインを使おうとするために「まず親が、支援者が」使って見せていくことや同時にことばも一緒にゆっくり話すことを意識して取り組むことの重要性を再認識しました。そしてこれらの学びをより多くの方々、マカトン法が必要な方々に、乳幼児だけでなく、児童や生徒、さらには成人や高齢者にも必要な方々には届くことを願うようになりました。
先日、宇都宮大学教育学部の先輩で40年近い教員生活の後半、約20年間「ことばの教室」を担任してきた小池貞雄氏の「ことばの教室に学ぶー出会いと教訓―」を読ませていただく機会に恵まれました。200人を超えることばや心に問題・障がいのある子どもたちの臨床を通しての想いが熱く語られていました。「子どものあるがままを受け入れ、今どんな援助を必要としているのかを見極め、ただひたすらつきあうこと。喜ぶことを見つけ、せっせと相手をすることである。そんな中から子どもとの信頼関係が築かれ、安心したやり取りとともに言語治療ができたように思う。」本当にその通りです。関係ができていないところでは机上のお勉強で終わってしまい、やり取りを楽しむまでに発展しないことが多いです。「言語障害児教育は、障がいや問題そのものを取り出し治療するという『特別』な子どもに対する『特別』な教育ではない。むしろ、ある問題や障害のある子どもを取り巻く周りの人たち、つまり親や家族そして教師・地域の人たちの、その子へのより良いかかわりを追求していく営みであり、問題や障がいがありながらも、周りの人たちと明るく元気に生活できるように手助けをしていくことなのである。」とあり、共感もし、今更ながらの気づきも得ることができました。
言語障害がある子どもたちの教育には保護者や支援者、そして周囲の人々の理解が重要な役割を果たしていることに今も昔も変わりはありません。子どもに寄り添い関われるのはやはり保護者であり家族であり、周囲の支援者であることも変わらないことだと思います。「その子へのより良いかかわり」を求めるための一つの方法としてマカトン法があるのだと改めて思い至ることができました。「周りの人たちと明るく元気に生活できるように」、コミュニケーション力を培うためにマカトン法が一助になることを願い、必要とする方々にマカトン法を届けるために微力ながら貢献していきたいという思いです。マカトン法はイギリス生まれではありますが、日本版マカトン法は40年前から旭出学園の子どもたちに育ててもらった言語コミュニケーションの指導法であることもお伝えしておきたいと思います。
掌を横に動かし「嫌、やめて」胸ときめかせ伝える「大好き」
ババカフェの次回開店予定
7月11日(土)11:00~3:00 *ラストオーダーは2:30です。
7月18日(土)11:00~3:00 *軽食の持ち込みできます。
8月22日(土)11:00~3:00 *7/18は、星元校長をお誘いして開店します。
9月12日(土)11:00~3:00

