「令和」の英語訳は「Beautiful Harmony」と聞いて「令」の意味が深まりました。
命令、法令、令嬢などに使われる「令」は、言いつけ、決まり事、立派なという堅いイメージでしたが、出典になった万葉集の歌にある「令月」は何事をするにも良い月、めでたい月だそうです。梅が咲き綻び、空気も清らかで淑く、風も和にそよいでいる、という情景を読んだ歌のようです。「令」の柔らかな一面を知る機会となりました。
イメージとは違う面を誰もが併せ持っていると思います。イメージの方が独り歩きし、定着しやすいということでしょうか。「異常児」「精神薄弱」「精神遅滞」「知的障害」「発達障害」「自閉症」などなど、名前が付いたものに、イメージがついて本質を見えにくくすることはよくあることだと思います。できればよいイメージと共に歩むことができ、周囲に受け入れられやすく、共に生きやすくなるようにと願うと同時に、障害の特徴を正しく伝え、共に過ごすことの楽しさや大変さ、ちょっとした支援の仕方を考え広めていくことが、身近にいる者がやるべきことだと思うこの頃です。そして、この頃では、「健常児」の支援の仕方も問われているように思うのです。
さて今回は「同窓会 旭出あおば会 余暇活動について」のお話です。毎回の余暇活動に参加してくれる卒業生が多くなり、ボランティアの保護者や教員を含めると100名を超えるようになってまいりました。昼食作りを担当して下さる保護者の負担も大きくなり、活動の安全性にも不安の声が上がってきました。担当役員で課題を整理し、負担を減らすことと安全性を確保することを重視し、これまでのやり方を改善することを提案することになりました。決定は、5月18日の青葉のつどい後のあおば会総会で行われました。
これまで10時半から好きなクラブ活動をし、保護者のみなさんが作ってくれた昼食をいただき、掃除や片づけをして1時半頃に学校を出るという流れでしたが、今年度は午前のクラブと午後のクラブに分けて行い、昼食の提供はしないことになりました。昼食を食べる場合は持参して頂きます。また昨年熱中症指数の上昇の為に急遽中止した7月の活動は取りやめることにしました。昼食を楽しみにしていた卒業生からは「えー!」という落胆の声も聞かれ、保護者の方からも「できることなら昼食を。」という想いも見受けられましたが、やはり100人分の昼食を作ることは人手の確保もありますし、材料等の準備、食器洗いなど労力は膨大です。変更点については卒業生にも分かりやすいお知らせを出すことにいたします。教職員の参加もボランティアでは賄いきれなくなりましたので、休日出勤になります。クラブ活動は教職員が担当し、保護者の方には受付や昼食時の見守りなどをして頂けると良いのではないかと考えています。その都度相談しながら進めていきたいと思います。
私たちにとって卒業生の様子を知ること、余暇活動で共に時間を過ごすことを通して、今目の前の子どもたちへの支援の仕方について、将来を意識することができる良い機会になります。楽しみになること、仲間との関わり方など卒業生から学び、できれば大人の方たちとのやり取りも楽しめるよう、形を改善しながら、あおば会の維持と充実に繋がるよう、旭出の未来を担う若い教職員のアイデアを聞き取り入れていきたいと思います。
令和元年の青葉のつどいが、無事終了しました。たくさんの卒業生や保護者、旧職員の方々も来てくれて短い時間でしたがお話できてうれしかったです。片付けが終わった校庭に緑の葉を揺らす風が吹いてきました。
走る子や 転んで起きて 風薫る
2019.5.18