小学部脇の畑に植えた苗がぐんぐん育ってきました。さつまいもは小学部A組が植えました。トウモロコシやトマトは専攻科アグリ班が育てています。まきの館玄関前のスペースでも野菜作りが始まりました。茄子、胡瓜、ピーマンやゴーヤもあります。夏休みが近づいていますが、夏野菜の収穫の時期でもあります。誰の口に入るのでしょう。
専攻科のアグリ班が育てたいろいろな野菜も正門前の無人販売に並んでいます。ご近所の方々が立ち寄り買っていただいています。6月末の高等部3年生の修学旅行は北海道小樽方面でした。飛行機に乗ったり、函館本線に乗ったり、小樽運河クルーズを楽しんだり、洞爺湖の花火を見たり、温泉に入ったり、ラーメン道場で食事をしたり、「(白い)恋人を買う!」とお土産を探したりしたそうです。7月末には専攻科の研修旅行がありますが、今回は函館が選ばれ、同じく北海道の旅を楽しんでくるようです。電車好きの方が多い専攻科は北海道新幹線を利用します。どんな旅になるのか、土産話が楽しみです。
さて今回は「校内合宿」のお話です。小学部、中学部1年生、高等部1年生は毎年校内での宿泊学習を行っています。小学部は全員が対象で、縦割りで2つのグループに分かれて、1泊2日の活動を体験しますので教員は連泊します。メインは近くの「たつの湯」で銭湯体験をし、レストランで食事して、学校で花火をするなど夜の活動です。職員と2,3人の児童が生活自立寮の各部屋に分かれて泊まります。ワクワクする子もドキドキする子もしくしくする子もいますが、みんなと過ごすことができて何かしら「お泊りできたね。また来年も楽しみだね。」という体験になることをねらっています。
中学部は、男子は作業室、女子は音楽室に泊まります。1年生だけの活動ですのでフレッシュマンキャンプというか、中学部から同期になった仲間と共通体験を通して交流することが主なねらいです。夜の学校は少しドキドキして、クラスの仲間との「私たちだけ秘密」みたいに特別感を持ちながらいつも通りの授業を受けた後、1年生だけがみんなが帰った教室に泊まるという活動を楽しみます。多分熟睡する生徒は少ないと思いますので、翌日は早めに下校しますがこれも特別感があると思います。同じ活動をしたというチームワーク感が芽生えればよいと思います。
高等部も1年生だけの体験ですが、生活自立寮の各部屋に分かれて泊まります。2年生になると6週間のカリキュラム入寮がありますし、1年生でも1週間の体験入寮を勧めていますので自立寮に慣れることもねらいの一つになりますが、やはり高等部からの同級生との共通体験をすることが主な目的です。高等部は、夕食は自分たちで協力して作ります。メニューは1学期に調理実習しているカレーライスとサラダやデザートですが、自分たちで作ったご飯を一緒に食べることも良い思い出になっています。銭湯に行き、帰ってからはリビングでゆっくり過ごします。UNOやジェンガで遊んだり、家から持ってきたCDを聴いたりします。翌朝は寮から高等部にいつも通り登校します。午後の作業は少し疲れが見られるかもしれません。ゆっくり進めることでしょう。授業を終え、家に帰ります。
校内合宿のねらいのもう一つの側面は、小学部は秋に行う高尾合宿、中学部高等部は8月下旬の軽井沢合宿に向けた健康面行動面そして情緒面など家庭から離れた時の様子を観察することです。事前にも配慮事項や服薬、睡眠の様子など家庭調書にご記入いただきますが、一緒にいて初めて分かること、やって見なければわからない一面もありますのでこの機会に得た情報を基に職員体制やグループ活動などの計画を立てています。家庭から離れる経験の積み重ねは、お子さんにとっても保護者のみなさんにとっても親離れ子離れし、精神的自立に向かう大切な道のりになっていきます。
甘くなれ 大きくなあれ 茄子 トマト
2017.7.12