2022.08.02

つねづね草 ~元校長のひとり言~

 旭出学園は夏季休業中になりました。小学部の校庭には、組み立て式のプールが設置され7月21日から29日まで土曜日日曜日を除いて校庭開放をしています。昨日は真夏日でしたので、親子で何組か遊んでいました。今日は雨模様で、誰も来ていませんでした。コロナ感染予防対策で、学期中はプール設置をせず、水遊びしかできませんでした。保護者同伴での参加となりますが、小学部のお子さんの日中活動として利用していただけると良いと思います。8月1日から4日までは、高等部の校内合宿が学年ごとに1泊ずつで行われます。中学部は、18~19日と22~23日で2グループに分かれて校内にお泊りする計画です。専攻科は、昨年は緊急事態宣言が延長してしまい中止になった進路講演会を22日に行います。社会人になった卒業生から仕事の話や余暇の過ごし方、給料の使い方などを聞いて話し合います。余暇活動も計画しているようです。27日には保護者の会と協力して、「夏まつり」を企画しています。私たちもゲーム屋で参加しようと計画中です。気をつけながら、対策を実行しながらにはなりますが、せっかくの夏休みですから楽しみたいですね。

 さて今回は、「生涯支援部企画 グループホームについての学習会」のお話です。就労支援・生活相談部の竹内涼太さんの発案で、講師に旭出学園元校長で理事の星登志雄先生をお招きしました。先生は、現在NPO法人友訪の理事長もされていて、実際にグループホームの運営にも関わっています。学校卒業後の「働く場」と「生活の場」を通して豊かな生活のあり方を支援し、実践し続けている大先輩です。現在の生活自立寮でのカリキュラム入寮の必要性と意義について、「学生時代に寮生活を体験して将来の自立的生活のための経験を積むには、生徒全員が高等部2年生と専攻科2年生で、ある程度長期のカリキュラム入寮体験を積み重ねることがよい」とその実践に向けた準備を推進したのが星先生です。本校の生徒にとって生活自立寮での生活は、経験を生かして家庭を離れることにも前向きになるでしょうし、親元から離れた生活もあることを知る機会にもなり、そうしたいと思う気持ちが芽生えるかもしれません。その頃、私たちがよく議論していたのは、親離れの経験も大事だし、親にとっても子離れを考えるきっかけになるのではないかということでした。そして、親の覚悟が大事になるということでした。親離れ子離れのその時期は人それぞれですが、いずれは必ず来るはずです。今回の学習会は本校の生活自立寮の意義について改めて考えることができました。そしてこの経験が、地域でのショートステイ体験やグループホーム見学につながるように、学校時代から話題に取り上げて種まきを繰り返していくと更に良いと感じました。

 平日にもかかわらず、卒業生の保護者や在校生の保護者、教職員含め50人以上の参加がありました。小さな画面ですが、懐かしいお顔もたくさん見られました。ご質問やご意見から、「申請主義」を理解すること、行政は声を上げなければ動いてくれないことがほとんどですので、「困ってます!」「こういう場所が欲しいです!」と保護者のニーズを届けることが大事だと分かりました。「入れたいグループホームが無い」「長期の利用ができない」などの現状についても相談することや、お願いすることから道が開けていくかもしれません。先輩の保護者の方々から貴重な体験談をたくさんお聞きすることができました。どのような形になるか分かりませんが、こうした学び合いの場を継続できればと思っています。ご参加のみなさま、ありがとうございました。様々なご意見お待ちしています。

時経ても 親の思いは 変わらずに 楽しく生きよ 仲間と生きよ