2024.08.23

つねづね草~元校長のひとり言~『中学部高等部の軽井沢合宿』

 お隣の生産福祉園に通う卒業生のお母さまから、8月27日(火)から9月1日(日)まで練馬区立美術館で開催されます「アトリエグレープフルーツ展」のご案内をいただきました。本校の卒業生や在校生ばかりではなく近隣の学校や作業所に通う方たちの力作が展示されます。力強い直線や優しい色使い、ユニークな描写や集中力のある細かさ、シンプルなかわいらしさなど彼ら一人ひとりの才能に元気をもらいます。ぜひお出かけしていただきたいです。アトリエグループへの参加者も募集中とのことですので、気になる方はお尋ねください。

 さて今回は、「中学部高等部の軽井沢合宿」のお話です。8月21日(水)から23日(金)までの2泊3日の夏期合宿が始まります。中高同じ期間で行うのは久しぶりになります。学部毎の活動を紹介します。中学部は一日目佐久平ハイキング、2日目飯盒炊爨カレーライス作り、3日目、今年は群馬県立自然史博物館を見学するという日程です。これまでには、富岡製糸場やこんにゃくパークを見学したこともありました。夏期合宿の目標の一つに「自然に親しむ」を入れていますので、ハイキングや山登りに浅間山や白糸の滝を候補地にしたこともありましたが、火山活動が活発化した時に取りやめたこともあり、事前に実地踏査はしていても、新たに適切な場所を選ぶことは難しくなっているようです。「もしや」のことも想定しつつ、自然に親しむこと、相反することのようですが、どちらも叶えられるようにとの思いがあります。飯盒炊爨は、学校での調理実習の経験を生かしつつ、かまど作りや火おこしを経験できると思います。かつては、グラウンドで、ブロックを積み上げかまどを作り、新聞紙や割り箸に火を点けて、もらってきた廃材をまきにして飯盒炊爨の練習をして合宿に向かった時代もありましたが、消防署からの注意もあり禁止されています。昔がよかったわけではなく、今の取組みの方が安全性も合理性も勝っているとは思いますが、火は熱いから気をつけよう、カレーライスができるまでにはたくさんやらなければ食べられないという実感は経験してきてほしいと思います。

 高等部の初日は鉄道文化村、2日目は佐久平ハイキング、浅間縄文ミュージアム、3日目はグループ活動でテニスやパターゴルフ、ネイチャー・クラフトの3グループに分かれて活動する計画です。テニスもパターゴルフも宿舎の施設を使用しますが、ネイチャー・クラフトは宿舎周辺を散策しながら森に住む動物や自生する植物についてガイドの方からお話を聞いて、その後で木の実や枝など森にある材料で工作をします。木の幹を突いた熊の爪痕や動物の糞、道なき道を歩く時に森の中にいるという感覚を味わえると思います。テニスもパターゴルフも施設内ですので、広い空の元大きく見える浅間山を見ながらプレーできるのも都会では味わえない経験です。

 2日目の夜は、中高合同でキャンプファイヤーをするようです。各クラスの出し物も練習していきますので、盛り上がることでしょう。青春の1ページがまた加わります。

始まりはパチパチ燃える火の粉舞う夏の思い出キャンプファイヤー