11月22日、学校と生産福祉園合同での「勤労感謝祭」が行われました。天候に恵まれ、暖かな日差しの下、グランドでの式典は久しぶりのことです。福祉園からは、勤労賞受賞者が2名と特別賞受賞者1名が選ばれ、壇上に上がりました。特別賞のSさんは、昭和53年から染色工芸家に所属しているそうです。私が入職したのは、昭和56年でしたので、当時は1号館2階が作業場でした。Sさんは校内で会う時にあいさつを交わしたり、作業場にマフラーを買うために見に行くと気さくに声をかけたりしてくれました。福祉園の敷地に作業場が移った後も、会えば気候のことや行事のことなどちょっとした立ち話をしたりしています。受賞後、Sさんに「おめでとうございます」を言うために、声をかけると、とてもうれしそうに、「ありがとうございます」と答えてくれました。妹さんが見に来てくれたことや、午後の買い物が楽しみなことなど話してくれました。マフラーやのれん、着尺等40年以上も数多くの製品を生み出してきたSさんもこの頃は、午後はストレッチをしながらのんびり過ごし、生産活動以外のことにも積極的に参加しているそうです。仕事も無理ない程度にやり続けて、仲間と一緒にゆっくり過ごせる場があることは理想的な生活で、私もそんな老後を迎えられるようにしたいものだと思いました。
専攻科1年生の「青春ボーイズ」の演奏披露も手拍子を打ちながら楽しませてもらいましたし、小学部の「イチの太鼓」も聴き応えがありました。6年生の最後の締めの演奏は、1年生で入ってきた時の面影からの成長ぶりを喜ばずにはいられませんでした。学福合同でそれなりの円陣ができ、「旭出音頭」の曲が流れ、太鼓がなり、福祉園の方々の輪に入り一緒に踊らせてもらいました。何人かの方々から声をかけてもらい、こちらからも声をかけ、グータッチをして再会を喜び合いました。隣にいたMさんは、小学部1年生の時に担任した方でした。最近の様子を聞くと、「大丈夫」と小声で答えました。心配そうに顔をのぞくと笑っていました。一緒に踊るのも久し振り。楽しい気持ちでいっぱいになります。20年ほど前にMさんからもらった「先生を応援します。」という年賀状を今も大切にしているのですが、顔を見て話せるのは、やっぱりうれしいものだとつくづく思いました。本当に、「心うきうき いい気分 今日は みんなでチョチョイのチョイ」 の気分のお祭りになりました。
踊りの輪 久方振りの 顔と顔 手拍子響き 心うきうき