2018.10.26

女子を考える女子会

 台風の多い秋でした。9月の台風では体育館脇の桜の木が倒れました。10月の台風でも樹木の枝が折れました。今年の災害は全国的に広がっていましたので、辛い知らせも多かったと思います。旭出学園内にも地味ではありますが爪痕が残りましたが、登校下校などには当たらず、混乱もなく安堵しました。落ち葉舞散る頃になりましたので、暑かった夏を忘れてしまいそうですが、この記憶を活かして来年の対策を考えないといけないのかもしれません。

 さて、今回は「女子を考える女子会」のお話です。

 以前にも話題にしましたが、本校では女子の割合が30パーセント弱です。学部によって違いますが、学年によっては女子が一人だけのこともあります。男子だけの学年もありました。

 現在高等部2年生は4月から女子が転入学してくれてとても明るくなりました。その様子を見てくれた女子が、この10月から転入学することになりました。女子が女子を呼ぶ、ますます男子は張り切ることでしょう。これからも女子の入学を歓迎いたします。

 3年前、小学部は女子がまとまっている学年が続いていたこともあって、そこがいいなとまず思って入学してくれた女児がいました。その後の入学者は、残念ながら男子のみになってしまいました。「女の子をお持ちの保護者の方々にお話を伺いたいのですが…」というご希望が担任に寄せられ、早速保護者の会会長に伝えると、すぐに呼びかけてくださり、10月上旬にその「女子会」がこぢんまりと開かれました。

 縦割りで9名の保護者、お母さま方の参加でした。同席させていただき、まずは自己紹介や気になること、心配事、具体的には下着のこと、思春期の体のこと、お医者様や薬のことなど身近な相談事が次々に出され、先輩のお母様からは体験談やアドバイスもしっかり伝えられました。保健室の養護教諭も参加してくれましたので、成長の様子や今やっておくこと良いことなどの助言もありました。即、解決とはならなくても、「そうよね」と相槌を打ってくれる、お互いを理解できるお仲間がいることが、これからも支えになると思いました。何でも気軽に言えることが、まずは心を軽くしてくれることになると思います。「いつになったら落ち着くのでしょう。」と聞くお母さんに、「まだ落ち着かないわねえ、うちの子!」と先輩のお母さんにゆったりした口調で言われ、「でも小学部の時のことを考えれば、落ち着いたところもあるでしょ。」と笑いました。他の子と比べると、なぜ、いつまで、と落ち込むことでも、その子の今までを振り返ればできることも増えていることに気づかされます。「この間、こうだったわよ。すごいわ。」と他のお母さんに言われて成長を実感することも多いと思います。「今が一番大変」と思う時こそ、周囲に気軽に愚痴や悩みを話せる方がいることが大きな力になります。保護者の会がその大役を担ってくださっていることがとても頼もしく、うれしく感じたひと時でした。

 会の終盤では、思春期の娘や息子についても、特に父親にアドバイスをしてもらえる機会が欲しいとのご意見が出ました。「私が言うと、ついけんか腰になってしまうので男の先生に言ってもらえると冷静に理解してくれそうです。」早速校長にはその旨、伝えました。ちょっとしたことでも、いろんな趣旨のお話会があっても良いなと思います。

 まずは話してみてください。「そうよね」と思っている方は必ずいらっしゃると思います。

喉元を 過ぎし記憶や 舞う落ち葉

                      2018.10.26