午後7時でも明るい昼間が一番長い日は、過ぎましたが、明るい午後がしばらくは続きます。朝5時には明るく、早朝寮勤務の出勤も気分は楽です。今年は高等部と専攻科の職員を中心に朝の寮勤務を分担しています。一昨年度職員全体に生活自立寮についてのアンケートを取りました。「小さな学校である旭出学園だからできる大きな支援であり、この時期の生徒にとって貴重な体験になる」との意見が多く、生活自立寮は継続すべきであり、その方向で将来を見据え、今年度夏休み期間中にリノベーションを進めることになりました。寮職員の勤務の在り方についても広く教職員からの意見を集めるために入寮する生徒の所属学部の教員に支援をしてもらう事になりました。負担がかかることではありますが、学校では見えない生徒の別の姿も見ることができますし、生活支援の仕方についてより深く関われるという点では教員にとって力が試せる場面でもあります。楽ではありませんが、それをやりがいと感じることができたら専門性もさらに高まると期待しています。
さて今回は「オープンスクール」のお話です。公立特別支援学校が1000校を超えてある中、私立特別支援学校は14校しかありません。都内には4校の私立特別支援学校があります。日本聾話学校は戦前からの歴史のある学校ですし、平成になって創立した明晴学園、両校はどちらも聴覚障害のあるお子さんの教育を担っていますが、その支援方法や考え方が全く違います。それぞれの建学の精神があり、支援方法を追及しています。私学は違っていいのです。同じなのは目の前の子どもたちへの熱い想いです。
旭出学園は創立以来長く、知的障がいのあるお子さんの教育支援を先駆けてとしてやってまいりましたが、広く知られていないという現状があります。そこで校長教頭事務長の面々が知恵を絞って「オープンスクール」を土曜日に開催しようということになりました。ご本人も保護者も来校しやすいのではないかと考えての事でしたが、校舎だけを見せても本校の特徴や大切にしている支援についてお伝えすることはできませんので、同窓会旭出あおば会の毎月の余暇活動日に合わせて行いました。初回ではありましたが、6組のご家族に参加いただくことができました。同窓会保護者の会会長からは、本校は「生涯支援」ができる学校であり、そのことが今親としては一番ありがたいとのお話を頂きました。改めて本校の建学の精神である、「生活教育」「生産教育」「生涯支援」を継承していくことの大切さを思いました。
オープンスクールに合わせて今年は高等部と専攻科の学校説明会も土曜日開催にしました。いつもよりもご本人の参加が増えたことをうれしく思いました。地道な取り組みではありますが、まずはご本人に体験もして頂きながら本校の教育を感じて頂くことも継続していきたいと思います。オープンスクールは7月と12月に、学校説明会も9月に計画していますので、少しでも関心のある方々のご参加をお待ちしています。
暮れぬ校庭 鳥群れて遊ぶ
2018.6,24