立体作品は、「とにかく形にする、仕上げる」という方向に意識が向きやすいので、
絵ほどは、それぞれの個性が発揮されにくい傾向が、あるかもしれません。
「みんな同じような物が仕上がる」という結果に、なりやすいというか。
みんながそれぞれにバラバラな物が完成する方が、
「自分で考え、選び取った方向性を、認めてもらう」
という、旭出中学部の美術の目的にも沿っている気がします。
絵は、造形操作自体が立体制作と比べて簡単なので、どの生徒も個性を発揮しやすく、
このブログも平面作品の方が多く紹介される傾向はあります。
しかし彫刻科卒業の私としては、立体作品でも、
それぞれの個性が発揮される題材を、考え出して行かないとな、と思っています。
板に釘を突き立て、針金を巻いて芯にして、紙粘土を押し付けていき、
800円分くらい?絞り出した絵の具をたっぷり盛り付けていったこの鳥は、
なかなか魅力的です。
できあがったばかりのときは、絵の具が乾かないままテラテラ光っていて、
より一層魅力的でした。
中学部1年生男子。
(関口光太郎)